例えばレトルトカレーで言うと、外身のパッケージが商品、中味のカレーが製品です。同じ製品でも、パッケージが変わればターゲットが変わり、戦略が違ってきます。
レトルトカレーを食べたいと思ったら、誰もがまずレトルトカレーを売っている売場としてスーパーやコンビニなどを思い浮かべます。リヤカーで売りに来たら買おうと思う人はいません。
スーパーへ行ったら、売場は青果、精肉、鮮魚、グロサリーに分かれており、レトルトカレーを売っているのは大体この辺りと検討を付けてコーナーへ向かいます。誰に聞かなくても売り場までたどり着ける、この記憶された状態というのが実はすごいことなのです。
売場へ行くとたくさんのレトルトカレーが並んでいます。大抵、上の方にはちょっと高い商品が、下の方にはお手頃価格の商品が陳列されています。
「今日は良いことがあったから、ちょっと贅沢なレトルトカレーを買おう」と思った時、同じぐらいの値段だったら、おいしそうなパッケージとそうでもないパッケージなら、どちらを選びますか?当然、おいしそうなパッケージを選ぶでしょう。
ではもし、同じぐらいの値段で同じぐらいおいしそうなパッケージで、ひとつは有名ブランドのもの、もうひとつは無名ブランドものだったら?大抵の人は有名ブランドの方を選ぶでしょう。
そしてレジでお金を払い購入します。でもまだ一口も食べていません。家に帰り、箱から出し、温めてお皿によそって初めて、口にします。試食のある場合は別として、普通、中味を食べてから買う人はいません。
つまり、新規獲得がパッケージ。食べてみておいしければリピートする、つまりリピートが中味である製品なのです。
しかし、おいしかったからリピートしようと思っても、パッケージが記憶されていなければ再購入できません。どんなにおいしい製品を開発しても、パッケージである商品化が良くないと新規獲得ができず、記憶されなければリピートしてもらえないということです。
弊社では、ターゲットに訴求して新規獲得につながりやすい
❶記憶化パッケージ
❷訴求力パッケージ
❸専門店パッケージ
といった考え方による戦略的パッケージをご提案します。
事業ブランドだけでなく、製品ブランド、商品ブランドも整えた上で、企業ブランドが訴求できるよう、4つのブランドを効果的に配置し、記憶化を高めるパッケージを組み立てます。
①事業ブランド…社会的意義のある大きな仕事
②商品ブランド…ライフスタイル提案
③製品ブランド…品質や技術の優位性
④企業ブランド…使命感、志
この配置や組み立てによってパッケージの役割は大きく変わります。
パッケージは感覚以上に戦略的に作られたものが力を発揮します。
戦略的パッケージとは、ブランド訴求の他に、どんな価値を伝えるかが大事です。説得力あるパッケージは、顧客の買いたいという気持ちを後押しします。弊社では、
❶事実価値
❷機能価値
❸情緒価値
❹社会価値
の4つの価値を設定したパッケージを組み立てます。
消費者のニーズやウォンツを無視し、従来の技術や製品の延長線上で商品開発を行い、そのあげくに販路拡大を後付けしている企業がありますが、それは大きな誤りです。
ニーズの視点だけで言えばどんな商品もまったくニーズのないものはありません。特に生活必需品の場合は尚更です。
しかし、モノ溢れの時代、選ばれる存在になるには「ニーズ」の延長線上にある「ウォンツ」という欲しがる形にまで落とし込まれていなければ消費者は買ってくれません。
なおかつ、ニーズがありウォンツの形にしたとしても、どれだけの需要があるかの読みに対し、どれだけの量を提供できるかを見極めることが重要です。
改革者、先駆者、従属者、拒否者のライフサイクルにおける顧客層を見ながら、それぞれのウォンツを知り応える体制を整えることで製品に対する価値を付加することを目的とします。
製品の基本性能が優れているのはもはや当たり前。そこに新しい魅力的な機能が付加されていなければ顧客は納得してくれません。
基本性能以外に付加する機能としては、素材性・即効性・安全性・発見性などがありますが、これはあくまでも一部であり、あらゆる製品が出揃った市場において、顧客がイメージする以上の性能を実現する斬新なアイデアが求められています。
機能を付加するとは=アイデアをどれだけ出せるかということに他ならず、開発者のセンスが大きく問われています。
しかし、オールマイティで機能を高める必要はなく、競合対策に特化して差別化するだけでも戦える場合があります。ここでは、ブランド作戦の知覚化作戦を組み込みます。
製品性能だけでは差別化は難しく、競合製品と中身に大した差がないのであれば、見た目が大事です。最終商品のように消費者に直接触れるものは、特に情緒が必要とされます。
しかし、情緒とはただ単にオシャレ、センスがいいというだけではなく、親しみやすい気軽さ、伝統ある信頼感などを適正に付加することが大切です。
ファッションやインテリアなどオシャレな方がいいとは言っても、奇抜過ぎて消費者のライフスタイルに合わなければ受け入れてもらえません。
自分たちの商品が消費者に受け入れてもらえるよう、競合と差別化できる情緒を設定し、それを実現させるセンスを磨くことを目的とするもので、シズル化作戦を組み込みます。
究極の社会的価値とは、揺るぎないブランド力が付いた状態を言います。知名度が高く、安心・信頼できるブランド力があれば優位に事業展開ができることはお分かりでしょう。
企業も商品も、新規参入でブランド力がない場合は顧客からの信頼はありません。それを補うためには他の社会的信用を付加することも大事です。
いくら長年ビジネスを展開していても、意識的にブランディングをしていなければブランド力はありません。これらを工夫しながら自社のブランディングを行い、社会的価値を高めていくことを目的とします。
社会的価値をつける具体例としては、
〇イベント・広報・広告・営業活動などを駆使して露出度を上げ認知度を高める
〇専門家や教授、有名人とコラボレーションする
〇流向に乗る
〇推薦を受ける○コンテストなどへ出品する
〇特保などの認定を受ける
〇企業ブランド力、商品ブランド力を高め市場浸透させる
〇機能の改良、関連商品の充実などを図り市場シェアの拡大やポジションの確立を図るなどがあり、ここでは記憶化作戦をきっちりと組み込みます。
上記2つの「記憶化パッケージ」と「訴求力パッケージ」は、スーパーやコンビニなど棚に置いたまま販売する店舗向けの提案であり、通りすがりの消費者の目を留め、手に取ってもらうパッケージの作り方です。一方、専門店向けのパッケージは違います。
専門店のパッケージは、専門店ブランドの顔になるもの。顧客は、通りすがりではなく「あの店へ行こう」という意思を持って足を運びます。
また、専門店には店員さんがいて、丁寧に商品について説明をしてくれます。そのため、パッケージに余計な説明を入れる必要がなく、逆に入れ過ぎるとブランド価値を下げてしまいます。
専門店で購入する商品はギフトに使われることが多いため、もらった人が嬉しいと思ってもらえるようなブランドパッケージが必要です。
弊社では、ブランド戦略に基づいた専門店パッケージをご提案します。